ストーリー
舞台は唐の時代の中国。主人公の李徴は秀才で、官吏となる試験にも受かるが、志が大きく詩家として名をなすことを目指す。しかし、思うようにはいかず、ついに発狂して姿を消してしまう。その後、李徴は人食い虎となって旧友袁さんの前に現れ、人食い虎になってしまった経緯などを話し再び姿を消す。感想
初めて中島敦の作品を読みました。よく言われることなんですが、やはり中島敦は漢文的な素養が深いですね。文章もいわゆる美文ですし、こんな文章が書けるようになりたいなぁという感じです。さて、私がなぜ中島敦の『山月記』を読む気になったかというと、こんな名言に魅かれたからです。
「人生は何事をもなさぬにはあまりに長いが、何事かをなすにはあまりに短い」
まさにその通りだと思います。この格言を読んで中島敦に興味を持ったわけです。
というわけですが、この『山月記』の感想を言わせてもらうとまぁまぁ面白かったかなという感じです。人間という存在の小ささみたいなものを感じましたね。 特に次の件がそんな感じ出てましたね。
「理由も分からずに押しつけられたものをおとなしく受け取って、理由も分からずに生きていくのが、我々生きもののさだめだ。」
なんか哀しいけどこれが現実ですよね。。
機会があれば『山月記』以外の中島敦作品を手にとってみたいと思います。
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