ストーリー
かつては四国全円を攻め取った長會我部元親の世子長會我部盛親が主人公。父元親が天下取りへの夢を断ち切れぬまま、すなわち東西のどちらにも加担していないという状態のまま、関ヶ原を迎え、完全に時勢に乗り遅れた盛親は関ヶ原に敗れ、土佐の大名から寺子屋の師匠という身にまで落ちぶれてしまう。このような悔い多き前半生に満足せず、盛親は大阪の陣で自らの器量を存分に試そうとする。感想
司馬遼太郎の本を読むといつも思うのですが、生きる目的というか、生まれてきた目的というか、なにかそういうものを教えられる気がします。この作品もそうです。盛親は元親が死んだため、土佐に帰って父親の葬儀などをしていて、その間に関ヶ原という天下分け目の戦いに乗り遅れました。そのため、自らの器量を試すことができず、後に激しく後悔します。そして、人として生まれてきたからには、なにか大きなことをしたいと思います。次の一節は、大阪夏の陣という明らかに敗北が決まっている戦いに出陣する前に盛親が話している場面のもので、その心情をよく示しています。
人間の一生が仕合せであったかどうかは、息をひきとるとき、自分の一生が納得できるかどうかでき
まることだ。いままでの半生だけでは、盛親はなんのためにうまれてきたかは納得できぬ。死にきれまい。その納得できるものを、これからつくるだけのことだ。
このような考えを聞かされると、盛親という人物に憧れてしまいますね。「納得のできることをしなければ安穏と生きていても意味がない、だから敗北とわかっているような戦いでも出陣して自分を思い切り表現しきってやろう、器量を試してみよう」という心意気は本当に尊敬できると思います。
私もせっかく生まれてきたので、できれば自分の器量のすべてを傾けて挑戦できるような何かをしてみたいですね。
それからタイトルに書いたように『夏草の賦』とこの『戦雲の夢』はつながりの深い作品です。『夏草の賦』はこれも司馬遼太郎の作品なのですが、こちらは盛親の父長會我部元親を描いた作品です。両方読むとより感慨が深くなると思うのでオススメです。
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いやぁ、世の若い女性たちも見習って欲しいくらいです。
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なぁんて事思ってたここ数年が一瞬で覆されちゃった(泣)
先月中頃に私設掲示板に30分間だけ貼られてたF動.画なんですが・・
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